+ 知的財産の基礎・基本
更新日 : 2005-07-22
知的財産権(知的所有権とも言います。英語ではIntellectual Property)や、工業所有権や産業財産権とは何なのでしょうか?また知的財産権という言葉だけではなく、最近では知的資産(Intellectual Asset)や無形資産(Intangible Asset)といった言葉も聞かれるようになりました。
これまで数多くのウェブサイトが作成され、知的財産権について学ぶページは数え切れないほどあります。屋上屋を架すように、ここで管理人が説明するまでもないかもしれませんが管理人なりに知的財産の説明を行い、知財入門者向けのサイトを紹介して、知的財産とはどんなものか知っていただきたいと思います。
+ 知的財産とは?
知的財産とは何でしょうか? 知的財産という言葉は知的と財産という2つの言葉から成り立っています。国語辞典で調べてみるとそれぞれ以下のような意味になります。
知的
知識・知性など頭脳の働きに関するさま
(大辞林 第二版(三省堂)より)
財産
一定の目的の下に結合した、金銭的に価値があり、法律により保護または承認されているものの総体。物権・債権・無体財産権の類。
(大辞林 第二版(三省堂)より)
つまり、知的と財産の意味をつなぎ合わせると
人間の知識・知性など頭脳の働きにより生み出されるものの中で、金銭的価値があり法律により保護を受けているもの
が知的財産の意味になります。
+ 知的財産の定義
法律的には"知的財産とは"どう定義されているのでしょうか? 知的財産基本法の第二条に「知的財産」および「知的財産権」についての定義があります。
[知的財産基本法]
第二条 この法律で「知的財産」とは、発明、考案、植物の新品種、意匠、著作物その他の人間の創造的活動により生み出されるもの(発見又は解明がされた自然の法則又は現象であって、産業上の利用可能性があるものを含む。)、商標、商号その他事業活動に用いられる商品又は役務を表示するもの及び営業秘密その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報をいう。
知的財産基本法第二条の定義を見ると、人間の創造的活動により生み出されるものの他に、事業活動に用いられる商品又は役務を表示するもの及び営業秘密その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報も知的財産に含まれています。
+ 知的財産の概念 - 知的財産権の種類 -
ここで知的財産の概念を以下の表で整理して見ましょう。
出所:知っておきたい特許法(14訂版) page3より
+ 人間の精神的活動による創作物と営業上の信用を化体した標識
知的財産基本法で見たように、知的財産は大きく2つに分けられます。
1つは特許に代表されるような人間の知識・知性などの頭脳の働きにより生み出される創作物、
もう1つは商標(トレードマーク)に代表される営業上の信用を化体した標識
です。ちなみに、営業上の信用を化体した標識の中の化体とは、
観念的な事柄を、有形物によって具体的な感知できるものにすること。特に、有価証券法において、権利を証券上に表すことを示す。(大辞林 第二版(三省堂)より)
という意味になります。商標というのは、文字・図形・記号などを用いた目印(=商標)を商品・サービスに付けて販売する事で、その商品・サービスの出所を表示したり、品質を保証したりする機能を担います。例えばクロネコヤマトの宅急便と言えば、子猫を加えた親猫をモティーフにしたマークを思い浮かべると思います。このマークを見ると私たちは「あっ、宅急便のマークだ」とすぐに思い浮かびます。
つまり宅急便というサービス(=観念的な事柄)を、商標によって(=有形物によって)具体的な感知できるものにすること、これが営業上の信用を化体した標識の意味になります。
営業上の信用を化体した標識の説明が長くなってしまいました。
+ 産業財産権とは? (工業所有権とは?)
知的財産という言葉と同時によく聞く言葉に、産業財産権という言葉があります。昔は工業所有権と言っていましたが、最近は産業財産権という言葉に統一されています。
上の知的財産権の概念図で示した中で、赤字になっている
の4つを産業財産権と呼んでいます(著作権は産業財産権には含まれません)。
パリ条約(正式名称 : 1900年12月14日にブラッセルで,1911年6月2日にワシントンで,1925年11月6日にヘーグで,1934年6月2日にロンドンで,1958年10月31日にリスボンで及び1967年7月14日にストックホルムで改正され,並びに1979年9月28日に修正された工業所有権の保護に関する1883年3月20日のパリ条約)の第1条に工業所有権の保護対象についての記載があります(第1条(3)を参照)。
[パリ条約]
第1条 同盟の形成・工業所有権の保護の対象
(1) この条約が適用される国は,工業所有権の保護のための同盟を形成する。
(2) 工業所有権の保護は,特許,実用新案,意匠,商標,サービス・マーク,商号,原産地表示又は原産地名称及び不正競争の防止に関するものとする。
(3) 工業所有権の語は,最も広義に解釈するものとし,本来の工業及び商業のみならず,農業及び採取産業の分野並びに製造した又は天然のすべての産品(例えば,ぶどう酒,穀物,たばこの葉,果実,家畜,鉱物,鉱水,ビール,花,穀粉)についても用いられる。
(4) 特許には,輸入特許,改良特許,追加特許等の同盟国の法令によつて認められる各種の特許が含まれる。
+ 知的財産、知的財産権を知るためのWebサイト
知的財産に関する説明をしてきましたが、ちょっと分かりにくかったかもしれません。以下のWebサイトでは知的財産、知的財産権を分かりやすく説明していますので、是非とも参考にしてください。
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